第三回 市民ランナーリレーインタビュー 瀬野様前半

瀬野さんは岡山県在住の市民ランナーで、国内外の数々のマラソン大会に挑戦してきました。そのランニング人生は、健康目的から始まり、やがて自己成長と新たな挑戦を求めるものへと変わっていきました。本記事では、瀬野さんが走ることに込めた情熱や、その歩みを振り返ります。


【ランニングを始めたきっかけ】
瀬野さんがランニングを始めたのは、ダイエットが目的でした。友人から誘われ最初は600m~900mのジョギングからスタート。慣れない運動に苦戦したものの、少しずつ距離が伸び、走ることで体が軽くなる実感を得るようになりました。いつしか「もっと走りたい」という気持ちが芽生え、マラソン大会への挑戦へとつながっていきました。また、ランニングが早くなったきっかけは、ランニングクラブに参加したことです。経験豊富なランナーたちと走ることで、自分のペース配分の課題を発見し改善に努めた結果、大会でのタイムが大きく向上しました。

 【ダイエット目的で始めたランニング、意外な結果?】
「目標の体重減少は達成しましたか?」という質問に対して、「いや、してないです」と笑顔で答えてくれました。理由を考えると、「ご飯が美味しくて、いっぱい食べてしまう」ということ。運動の効果で食欲が増し、結果的に体重が増えてしまいましたが「筋肉量が増えたことで、体重は増えたけど脂肪が燃焼されているのでは?」と筆者が確認すると、「だと思います」と納得した様子でした。

このような経験は珍しいことではありません。前回お話を聞いたランナーである坪井さんも「ダイエット目的で始めたが、ご飯が美味しくなってたくさん食べてしまう」と仰っていました。食欲が増すという現象は多くの人に共通するようですね。今回のインタビューでわかったことは、体脂肪の減少や筋肉量の増加、そして健康的な食欲の向上が総合的に体を改善し続けていくということです。目に見える数字に一喜一憂するよりも、健康な生活習慣を築くことが本当の成功につながることはできないかもしれません。

【初めてのフルマラソンで掴んだ感動と絆:岡山マラソン第1回大会の思い出】
人生で初めて挑戦するフルマラソンは、誰にとっても忘れられない特別な経験となるものです。瀬野さんも初めてのフルマラソンの思い出について語ってくださいました。その舞台となったのは、第1回岡山マラソンでした。
「岡山マラソンが始まると聞いて、せっかくだから挑戦してみようと思ったんです」と彼女は話してくださいました。新しいイベントへの参加という理由が、挑戦する大きなきっかけとなったようです。

大会当日は、ママ友と一緒にスタートラインに立たれたとのことでした。ですが、42.195kmの道のりは簡単なものではなく、途中で膝を痛める場面もあったそうです。それでもゴールまで走りきり、無事に初フルマラソンを完走。「ゴールしたときは感動しました」と、その達成感を嬉しそうに振り返っていらっしゃいました。

ゴールに至るまでの道のりでは、ママ友との”マラソン”も印象的だったそうです。「途中でママ友に抜かれたんですけど、後半で追い抜いて、最終的には私の方が少しだけ先にゴールしました」とお話しくださいました。ゴールタイムは別々だったものの、互いに頑張って走ったことがより印象深いマラソンになったきっかけとなったのでしょう。

初めてのフルマラソンは、多くの困難を伴うものです。しかし、その困難を乗り越えた先に待つ達成感や感動は、何にも代えがたいものです。瀬野さんにとって、第1回岡山マラソンは単なる挑戦ではなく、新しい自分を発見する旅でもあったのではないでしょうか。

【初めてのフルマラソンで掴んだ感動】
初挑戦のレースで膝を痛めてしまったものの、ゴールまで走りきったときの達成感は格別だったそうです。「あの感動が忘れられなくて、また挑戦したいと思いました」と話してくださいました。

初めてのフルマラソンは約5時間46分。それが今では3時間32分と大幅に短縮されました。「膝の治療をしながらも走る習慣が身についていたので、走りました。頑張りました」と、向上心が結果を生んだことを語ります。週に5日は、8キロ〜10キロを走り、平日はジョギング、週末には20kmのペース走に参加するなど、計画的な練習を継続してきたことが成果に繋がっています。

【海外マラソンへの挑戦】
近年では海外の大会にも参加するようになり、昨年はボストンマラソン、今年はベルリンマラソンに出場しました。世界最古のマラソンでもあるこの大会は世界一厳しいといわれる予選タイムをクリアしないと参加できません。そんな舞台に立った瀬野さん。当日は「海外の大会は雰囲気が全然違いますね。ボストンマラソンでは、沿道の応援がとてもラフで、テンションが高いんです。音楽を流したり、大声で応援したり、日本にはない雰囲気が新鮮でした」と振り返ります。


ボストンマラソンでは、起伏の多いコースが特徴で、タイムを狙うには厳しい条件だったそうですが、それでも「3時間45分」という記録を達成。「意外と走れましたね。時差もありましたが、気候が涼しくて走りやすかったです」と、海外初挑戦ながら好成績を残しました。

【次の目標:シドニーマラソンと英会話】
これから挑戦したい大会について伺うと、「次はシドニーマラソンに挑戦してみたいです」と新たな夢を語ってくださいました。また、英語が苦手だということで、「来年から英会話を始めて、海外の人ともコミュニケーションを取りながら楽しみたいと思っています」と意欲的に話されました。

【マラソンと旅の楽しみ】
ボストンでは大会の前後に街を観光したり、大谷翔平選手の試合が行われた球場でアフターマラソンパーティーに参加したりと、マラソンだけではない楽しみも満喫したそうです。「大会後、街をジョギングするのが本当に印象に残っています。景色を見ながら走るのは最高の思い出です」と語るその表情から、ランニングがもたらす充実感が伝わってきました。

次回はさらに瀬野さんの走る人生を深掘りしていきます!

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